双極性Ⅱ型障害とCFS~病気を抱えてぼちぼち生きる!

仕事・結婚・出産・子育てと仕事の両立・・・と走り続けていたら、40代になって急に動けない体になってしまいました。

家族の絆が壊れるとき

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脳の障害は、目に見えない。その苦しみの深さや不安感も、周囲にはどうやっても伝わらない。家族でさえも。

 

突然発症した「左椎骨動脈解離と動脈瘤」は、2週間の絶対安静状態と、1か月間の観察期間を経て、再度MRIを撮った結果は血管が修復してきており、問題ないとのことでした。

 

とりあえず安心できて、大事に至らなくて本当に良かった!・・・と、素直に家族と共に喜んで終われるはずだったのですが、ここで事件が起こりました。

 

まず、検査当日に隣の市まで車で送迎してくれるはずの夫が、なぜか当日の朝になって急に布団から出てこなくなり、「今日は病院まで送ってくれる予定だよね?」と声をかけても動く気配なし。

 

送ってもらう予定で準備していたので、今から電車に変更しても予約時間に間に合わない。私はまだ完全には復調しておらず、判断力も悪かったと思いますが、仕方なく自分でゆっくりと車を運転して病院へ一人で向かいました。

 

検査後、帰宅しようとしたら段々と具合が悪くなってきて、どうしようかと思いながら、少し休んでゆっくりと運転をしていたのですが、自宅への帰路で渋滞にはまり、猛烈な眠気に襲われてしまいました。

今から思えば「筋弛緩剤」を飲んでいたことを忘れていて、それが強い眠気の原因だったように思います。

気がついたら意識が瞬間はっと消え、目が覚めたら車が遠く離れているのに気づいて、自動車を止めないと、と思っても2車線の大渋滞で止める場所もなく、気がついたら前の車両に軽く追突してしまっていました。

 

運転免許を取得してから、人生で初めての運転事故。かなりの精神的ショックを受けて体調も悪く、私は半分フラフラ、半分パニックで夫に電話をしました。

 

夫からの指示は、自分で損保会社に連絡して指示を仰げとのことでした。

私は自分の状態を伝えて、連絡も運転も出来ない状態なので、迎えに来て欲しいと頼みました。

 

どれくらい時間が経ったのか覚えていませんが、夫は迎えに来てくれました。

来てくれてありがとうと伝え、とりあえず帰宅しました。

 

私が全て悪かったのか?自己弁護だけを繰り返す夫の姿に、情けなさがこみ上げた。

 

私は動脈解離になったことを、父には伏せていました。母の介護だけで疲れ切っている父に、これ以上余計な心配をかけたくなかったからです。

 

その父に夫は私を迎えに行く車を借りようと電話で連絡し、私が隠していた病気の件を教えてしまったようです。

私が運転事故を起こしたことを知った父が、なぜそんな状態の娘に一人で運転させて病院へ行かせるようなことをするのだと、夫を叱り飛ばす状況にもなりかねず、秘密にしていた病気もばれてしまうのに、なぜ父に連絡するのだと、少し強い口調で夫に言いました。

 

すると今度は逆切れして、いかに自分が事故現場まで迎えに行くのに苦労したか、大変だったかを延々と語りだし、お前は俺の苦労を何も分かっていないと、私をなじりだしました。タクシー代が4千円もかかったとか・・・。聞いていてどんどん情けなさと腹立たしさが募っていきました。

 

そもそも予定通りに病院へ送迎してくれていれば、このような事故も起こさずに済んだはず。ふらふらの妻を一人で運転させるような真似をしておいて、自己正当化ばかり。妻に申し訳ないの一言もなく、血圧をあげてはいけない状態なのに、私はこめかみを血液がざっこざっこと流れる音が聞こえるくらい、頭に血が上っていました。

 

家を飛び出て、塾から息子が帰宅するのをコンビニの前でずーっと待って、一緒に帰宅しました。一人ではとても家に帰る気になれませんでした。

 

家族の絆って、役割って何なのでしょうか?お互いに何か大変な事が起こった時(今回は特に命に係わるような病気をして弱っている時)に、自分の事より相手の心配をして、出来る限りの助けをして、お互いにサポートし労わり合うのが家族だと、私は信じていましたし、夫からもそういう態度と言動が当然与えられるものと思い込んでいました。

 

その結果が、これでした。

人間は困難な状況の時にこそ、その人本来の人間性が見えるものだと思います。

私は少しずつ、こういった事態の積み重ねの中で、絶対的に信頼していた夫への気持ちに、その絆に亀裂が入っていくのを感じていました。

 

私が普段は元気そうに見える時でも、そのために陰で精神安定剤と鎮痛剤をほぼ毎日飲んでいる事実を夫は知らない。元気だから、病人でないかのように扱われる。

体調が悪くなって動けなくなると、あれは出来るのにこれは出来ないのかと、まるで私が大げさにふるまっているか仮病でもあるような、物言いをする。

 

調子が良くても悪くても、私は未だに服薬を続けていて体調が安定せず、さっきまでは笑っていても、数時間後には吐き気がして寝込んでしまう。

そしてそんな自分が情けなく、腹立たしく、絶望的な気持ちになる。

 

見せられるなら脳の中をみせたいし、可能ならば私が背負っている苦しみや痛みを感じる体験をさせてあげたい。

 

でも実際不可能だし、私だって夫の全ての心情や体調を理解できている訳ではないのだから、それはお互い様。それは私も仕方が無いことと分かっている。

 

でも、あの時、あの瞬間、もう少し違う対応や言動をしてくれていたら?

もう少し思いやりのある態度や申し訳ない気持ちを表してくれていたら?

病院へ連れて行くという約束を、ごく普通に守っていてくれていたら?

 

私が余りに体調不良でいることが常態になってしまって、夫の感覚が麻痺してしまったのだろうか?それともいちいち心配し続けることに疲れ果てて、嫌気がさしてきたのだろうか?

 

私の抱える障害は、家族のささやかな幸せすら壊していくのかと、切なく、やりきれなく、寂しく、失望感と孤独感を抱えて過ごすしかない日々が続いていました。

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