双極性Ⅱ型障害とCFS~病気を抱えてぼちぼち生きる!

仕事・結婚・出産・子育てと仕事の両立・・・と走り続けていたら、40代になって急に動けない体になってしまいました。

結局私は何の病気なのか?

2度目の再発時、担当医と相談してまた服薬量を増やした。私は出来るなら増やしたくなかった。早く薬と縁を切りたかった。でも、実際動けないのだから、受け入れるしかなかった。

 

でも、今回の再発に、初めのうち私は納得がなかなか出来なかった。

だって、うつになるような深刻なストレスなんてなかったと思っていたから。

 

職場は人間関係が良くて、仕事もそれなりに楽しくて、満足していた。

残業もないし、むしろ暇な位でストレスフリーだったし、長く続けたいと思っていた。

 

確かに母の体調の心配や、脳出血性の認知症が始まって、有効な薬もないので、進行を遅らせるために、色々刺激を与えてあげることしか現状では打つ手はありませんよ、と医師に宣告されたことはショックだった。

 

でも、それは退院時からある程度覚悟していたことであるし、母もまだまだそれなりに元気で会話もちゃんと出来るし、そんなに深刻になる程でもないはずだった。

 

だが、今から思えば、母が倒れた直後の1カ月は、車で1時間以上かかる遠方の病院まで車で通って看護していたし、比較的近くのリハビリ病院に移ってからは、母の地道なリハビリの応援にしょっちゅう通っていた。私が行くと母が喜ぶので、体調が少し悪くても出来るだけ顔を見せにいくようにしていた。

 

その上、母が当てに出来なくなって、何でもかんでも子供みたいに私に頼って相談してくる父をフォローし、母のリハビリの進行具合がおもわしくないとイライラして、母にきつい言葉を投げてしまう父を母が怖がり、私が間に入って必死になだめ、雰囲気を和らげようと神経を消耗していた。

 

そういう疲れが、ウィルスの侵入による悪性の風邪が引き金でどっと出たのかもしれない。でも身体状況が悪いだけで、気分が凄く落ち込む訳じゃないのに、これって本当にうつなの?と私は疑問を抱いて色々ネットで調べて見た。

 

その結果、セカンドオピニオンを得ようと、ある大学付属病院の疲労外来へ行き、問診と自律神経の測定装置みたいなのを着けられて検査されたところ、「あなたはCFS慢性疲労症候群)に当てはまりますね。」と言われた。

 

別名ME(筋痛性脳脊髄炎)とも呼ばれている原因不明のこの疾患は、まだまだ研究途上で不明な点が多いが、症状が重い患者さんには寝たきりの人も数多く存在するらしい。でも近所の医師にはそんな病気なんてないよ、と言われたりした。

確かに身体症状はCFSの診断基準に全て当てはまる状況だったし、感染症から発症するというのを聞いて、1回目も2回目も再発した時は、初めは風邪のような症状が段々重くなって始まったことを思い出した。

 

ならば、私はうつではなく、CFS患者なのか???

それとも両方の病を併発しているのか?

 

CFSは残念ながら確たる診断マーカーがまだ存在しない。最近になって、脳内に炎症が起きているのがひどい全身症状を引き起こすメカニズムなのではないかという説が有力らしい。

 

精神科の担当医に相談したところ、「医者にも正直言ってまだよく分らん事が多いのよ」と言われた。「確かに病名が『うつ病』よりは『CFS』の方が聞こえがいいし、そう思いたい気持ちもわかるけど、うつでも精神より身体状況の方が悪くなる『仮面うつ病』っていうケースもあるからね。」とも説明された。

 

そして担当医はこうも言った。

「うつであろうと何であろうと、とにかく今の薬と治療は確実に効いている訳だから。今一番大事なことは病名を確定することやなくて、体の状態が今より回復して完治するなら、それでいいやないか。」

 

そう言われて釈然としないながらも、確かにその通りだとも思い、医師の言葉を受け入れて、そのままの薬物治療を続行することに決めた。

 

その後数カ月は体調が上がったり下がったりの繰り返しで、全く安定しなかった。

最初は理解を示してくれた職場も、結局年度末の3月で契約終了になってしまった。

 

初めて再発した時には、まだ確実に良くなるという希望と自信があった。

だが今回2度目の再発は、私に、もう二度と病気になる前の自分には戻れない、という厳しい現実を突き付けた。

あんなにバリバリ働いていた私が、こんな簡単なPC作業の仕事すらフルタイムで続けられないのだから。この程度のストレス負荷で、再発してしまうのだから。

 

母の事も重なって、私はかなり精神的なダメージを受け、落ち込んでいた。

だが、タイミングの悪い事に、その頃旦那は仕事が忙しく、疲労してイライラしていた。私の体調がまた悪くなったことにも、恐らく苛立っていたのだろう。

 

だがどうしても聞いて欲しい話があったので、夜中にたまたま二人とも起きていた時、母の認知症の状況について説明しようとした。精神的に落ち込んでたので、うまく説明できてなかったかも知れない。でもその時旦那から信じられない言葉が飛び出て来た。iPadを触りながら、他人を見るような冷たい目つきで。

 

「・・・・で、お前の話の結論は何?」

 

私が産後のうつになった時も、その約10年後に再発した時も、私を責めずに優しく支えてくれた旦那だった。その事をずーっと感謝していたし、また再発して本当に申し訳ないと感じていた。

 

一番信頼していた人から発せられた、氷の刃のようなその言葉を聞いた時、私の中で何かが確実に壊れてしまった。その後数週間、私は息子を連れて実家へ帰った。

 


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